例年は6月下旬に行っている初夏の地黄湿地観察会を、ここ数年の植物開花の早まりを踏まえて実施を前倒しし、6月第1週の土曜日に行いました。
メインのお目当ては、トキソウとハッチョウトンボです。
この日は一般の参加者と、普段からこの場所で保全活動を行っている地黄の森FANクラブのメンバーなど、27名の参加がありました。
まずは上池で職員によるオリエンテーションのあと、講師の平井規央先生(大阪公立大学)に解説いただきました。
毎年実施している水生生物の調査結果などに触れながら、国内外来種のメダカが何者かに持ち込まれて繁殖していることや、そのメダカを餌とするアカハライモリが比例して個体数を増やしていることなどが紹介されました。
下池の奥へ進みます。
3日前に今年初めて確認された、ハッチョウトンボ。この日はオス×4匹、メス×3匹を同時に見ることができました。観察会の最中にも、オス同士の縄張り争いで、素早く飛び回る様子が見られました。
10年以上地黄湿地で見られなかったのですが、止まるのにちょうどいい高さである20㎝程の植物や、水が薄く流れる場所づくりなど、ハッチョウトンボが好む環境を整えてきたこともあり、ここ数年は毎年複数匹みることができるようになり、保全活動の成果を感じています。
木道のそばにあるキラキラと水が流れている場所で赤いモウセンゴケを見つけました。モウセンゴケの花も小さくて可憐なのですが、この時期はまだ見られませんでした。来月あたり、見られると嬉しいのですが。
午後は平井先生と一緒にメダカ駆除を体験し、この日の観察会を終えました。
シオヤトンボ、アサヒナカワトンボ、ムカシヤンマなどの水生昆虫や、成体のモリアオガエルにトノサマガエル、ニホンカナヘビにシマヘビなど、たくさんの生きものを観察できた賑やかな観察会となりました。
8月3日(日)にはサギソウ観察会を予定しています。
ぜひご参加ください!
※地黄湿地の区域内には自由には立ち入ることはできません。協会が行う観察会や定例活動にご参加ください。
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