大阪府の自然環境保全条例に基づく自然環境保全地域には、5か所の地域が指定されています。その一つである、意賀美(おがみ)神社自然環境保全地域を訪問してきました。
指定区域は、岸和田市土生滝町の意賀美神社所有地1.32ha。ここは、神於山の北西山麓に位置し、コジイを主とする広葉樹林です。林内には、ミミズバイ、ホルトノキ、タイミンタチバナ、ツルコウジといった府下でも珍しい植物が見られます。また、暖地性の樹種が数多くみられるなど、典型的な暖地性照葉樹林で府下でも有数の樹林であり、同様の種組成を持つシイ林としては府下で最も北に位置し、学術的にも貴重です。これらの理由から、平成元年に大阪府自然環境保全地域に指定されました。
訪問当日は雪が舞う澄んだ空気の中、宮司と役員の皆さんの案内のもと林内を歩きました。神社の境内を囲んで、高木から低木まで様々な樹種の照葉樹が茂り、さらに蔓にも覆われていました。また、林内には津田川が流れ、上流には日本遺産に認定されている「雨降りの滝」も望めました。役員の方々から、子どもの頃に川で遊んだ話や林内のヤマモモをおやつにしていた話を伺い、地域に親しまれ守られてきた神社と森であることを実感しました。
様々な樹種があり、四季折々の表情が楽しめる樹林だと感じました。
岸和田市街地から和泉葛城山へ向かう道中にありますので、ブナ林とはまた違った照葉樹林の空気にも触れに訪れてはいかがでしょうか。
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