能勢町の地黄湿地で、保全活動団体「地黄の森FANクラブ」による定例活動が行われました。
数日前に地元メンバーから「今年はすごい数のトキソウが咲いているよ」と連絡を受け、とても楽しみに地黄湿地へ向かいました。実際に湿地に到着すると思っていた以上の数の花々が出迎えてくれました。
この日の活動内容は希少種のトキソウの開花状況の記録です。できるだけ植物を踏まないように気を付けながら湿地の中に入り、開花数をカウントしました。
10m×10mのプロットを設定し、午前中は7ヶ所。午後は8ヶ所のカウントを行い、この日は233個体の開花を確認できました。花をつけていない個体も含めると更に多くのトキソウが生育していました。
前年は4個体でしたので、今年は大幅に増えたことがうかがえました。(ただし昨年の調査は開花のピークを過ぎてからでした。)
今回これほどのトキソウを確認できたのは、湿地や観察路に大きく影を落としていたスギの伐採や、冬場に行った湿地内の枯れ草を刈って湿地の外へ運び出すなど、昨年度実施した光環境改善の保全活動の成果だと思われます。
またトキソウ以外にも、昨年湿地周辺の観察路に設置した防鹿柵内にて、ササユリの実生を数えました。ダブルカウント防止に100枚用意していた標が足りなくなるほどの数を確認することができました。
これまでの取り組みの結果を体感することができるとてもよい活動日となりました。
地黄湿地の6月はさまざまな生きものでにぎわう季節です。今後も保全活動の成果が見られるのではないかと今からとても楽しみです。
※地黄湿地の区域内には自由には立ち入ることはできません。協会が行う観察会や定例活動にご参加ください。
★6月24日(土)観察会のご案内
https://www.ogtrust.jp/info/event/20230624jiou.html
★「地黄の森FANクラブ」保全活動のご案内
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