ところどころで紅葉が見られだした地黄湿地で、秋の生きもの観察会を行いました。
午前中の前半は、当協会の職員が地黄湿地の成り立ちと保全活動の歴史、貧栄養湿地の植生の特徴について解説しました。
後半は地元能勢町にある豊中高等学校能勢分校の2年生が案内役を務め、湿地に生育している植物を観察しました。
生徒の皆さんは「地域と生活」という選択科目で地黄湿地について勉強しています。これまで現地で学んだ事を中心に、湿地に生えるウメバチソウやキセルアザミ、モウセンゴケといった植物や、周辺の陸地に生育するセンブリやコウヤボウキなどの草木について、実物を見ながら案内しました。
高校生の初々しい解説や、慣れないながらも質問にも笑顔で応える姿は、参加者の方からも好評でした。高校生にとっても参加者の皆さんにも地黄湿地の楽しい思い出になったのではないでしょうか。
午後からは能勢分校の皆さんと別れ、地黄湿地の上流の山の中、集水域を観察しました。
このあたりはコナラなど薪の原料となるナラ類木や、アカマツなどが生えていた里山林です。
枯死木やキノコの生えた古木が多い一方で、林床はソヨゴやアセビなどの常緑樹の若木ばかりになっており、鹿による食害が山中でも深刻であることを改めて実感しました。
今年度は山中にも防鹿柵の設置を予定していますこの日は秋の山野草の花々やキノコなど、たくさん観察できた一日でした。
春から秋にかけて、さまざまな景色や動植物に出会うことができました。
また来年もたくさんの出会いがあるよう 12月から3月にかけては、湿地環境を残していくための保全作業を行っていきます。ご参加をお待ちしています!
※詳しくは、地黄湿地のページをご覧ください。
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