地黄湿地(能勢町)で、希少な動植物の生息環境の維持・向上に繋げる保全活動のあり方について議論するため、今年度2回目の検討会議を開催しました。今年度実施した保全活動や調査の進捗状況を関係者で共有し、湿地部の陸地化防止や湿地に影を落とす立木を伐採する施業などについて、今後の方針を確認しました。
【3ヵ年計画について】
湿地環境を保全または復元するための以下の課題と対策を3ヵ年かけて実施する計画を策定しています。
・陸地化が進む場所の掘削方法検討
・湿地袖部の草原化の検討
・湿地に影を落とす樹木の伐採の検討
・木道の修復及び新設の検討
・シルト質の土壌を供給するための周辺森林の整備
・湿地最下流部の浸食水路対策
【水環境整備・森林整備について】
水環境の整備については、湿地内で比高が高く、乾燥している部分の平坦化をはかり、湿地面積の拡大を検討しています。2月に委託による実施を予定しています。また、貧栄養の水質と光環境を保つために湿地全域で枯れた植物体の刈り払いと撤去を毎年冬場に行っています。今年度は保全活動を行っている地黄の森FANクラブの方々が11月から実施されています。
【エリア内での調査・モニタリングについて】
大阪府立大学による植物相調査・植生調査や水生動物調査などが行われました。
各種調査結果については、今後HPで公表していく予定です。
【普及啓発について】
今年度、6月・8月・10月に観察会を実施しました。
10月の秋の観察会では春から地黄湿地について学んできた地元の高校生が講師をつとめ、これまで学んだことを参加者に伝えました。
その様子をYouTube動画で公開しました。
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