和泉葛城山ブナ林の保護増殖を着実に実施するため、有識者による課題の検討や情報交換・情報共有を目的としてワーキンググループ会議が継続的に開催されています。
今年度2回目は、11月10日、現地視察と屋内での会議となりました。
今回の主な検討課題はナラ枯れへの対応です。ブナは被害を受けないことが明らかですが、ブナ林を構成するコナラ等のナラ類に被害が見られたため、春に薬剤注入などの被害拡大防止対策を実施しました。秋の現地調査では対策した木のほとんどが生存していたことから、対策の有効性が確認されました。また、一部の枯れた木などに関する今後の対応について 検討し、方向性を確認しました。
現地視察の様子(1)
ナラ枯れは、カシノナガキクイムシという甲虫が病原菌を運ぶ伝染病です。既に全国的に被害が広まっており、和泉葛城山の麓でも多くの被害が発生しています。
ブナは被害を受けないことが明らかになっていますが、ブナ林の景観や生態系への影響の他、枯死木による枝落ちの危険性が考えられるため、和泉葛城山ブナ林保護増殖検討委員会では被害拡大を防止・抑制する対策を講じています。
現地視察の様子(2)
ナラ枯れの被害を最も受けやすいのは、ブナ科コナラ属のコナラやミズナラです。一般に太い木ほど被害を受けやすいことが知られています。
現地視察の様子(3)
バッファゾーンに植栽したブナの若木の成長を観察しました。
会議の様子(1)
ナラ枯れ対策の状況や現地視察を踏まえて、今後の対応について検討しました。
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