
10月29日(水)に地黄湿地秋の生きもの観察会を開催しました。
オリエンテーションで湿地の成り立ちや、どんな保全活動を行っているかなどの説明をしました。周りに住宅や建物がない地黄湿地。話の合間の静けさのなかで、アオゲラのドラミングの音が響いていました。

観察会は、上池と呼んでいる湿地を横断する道の上流側から始めました。湿地内部には踏み入れないため、観察用に設置している木道から観察します。湿地の中に、黄色いスイランの花がポツポツ咲いているのが見えました。ランとついているのですが実はキク科の植物で、葉っぱがラン科の植物に似ているのが名前の由来です。
一時期姿を消していたサワギキョウは、湿地環境が整ってきたこと、防鹿柵の設置によってシカによる食害が減ったことなどで、今年はたくさん咲いていたのですが、残念ながらこの観察会では花の時期が過ぎてしまいました。
地黄湿地の特徴として、イネ科やカヤツリグサ科の草本植物が多いということや、湿地部の周囲はモリアオガエルの卵泡が付けられるよう、水面の上に枝を伸ばす樹木を残しながら管理していることを紹介しました。
下池へ移動する前に、地黄湿地について学んでいる地元の大阪府立豊中高等学校能勢分校の生徒の皆さんと合流しました。


下池では湿地と林の間の林縁部に多様な植物が生育しています。薬草として有名なセンブリの花が満開で、名前の由来の「千回振りだしても(煎じても)まだ苦い」などの話で盛り上がり、参加者を代表して生徒数人が味見をしました。センブリの収穫時期で、苦味成分が一番多いこの季節ですが、苦いと感じる人もいれば、そうでもない人もいて、反応がいろいろで楽しませてくれました。

下池では他にもヤマラッキョウ、アキノキリンソウ、リンドウ、キセルアザミ、スイラン、ウメバチソウ、アケボノソウなどたくさんの秋の花を見ることができました。下池でも草刈りや、防鹿柵設置など保全活動の成果を感じることができました。



観察会終了時に、高校生のみなさんから「授業で来るまで地元にこのような場所があることは、知らなかった」「保全活動に参加してみたい」といった感想をもらいました。
参加者からも高校生へ質問が出るなど、参加者と高校生で交流を深めることができました。
午後は保全活動体験として、国内外来種のメダカ駆除を行いました。
これまでいなかったメダカが、おそらく人の手で持ち込まれてから生態系に変化が出ています。スタッフが作業終了のお声がけをするのも気後れするほど、参加者のみなさんは夢中になって獲り続け、1時間の間に獲れた個体数は百匹を超えるほどになりました。

参加してくださったみなさま、ありがとうございます。
生きものの活動期は終わり、これからの冬季は、湿地内の草刈りや防鹿柵を設置する作業などを行っていきます。
保全活動は数人で行うことが多いのですが、広い湿地のため人手が必要です。この湿地環境を維持するために、多くの方にご参加いただけると嬉しいです。
※地黄湿地の区域内には自由には立ち入ることはできません。協会が行う観察会や定例活動にご参加ください。
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