活動報告
能勢町ふれあいプラザ(旧歌垣小学校)近くの「歌垣銀寄栗の森」では、歌垣SATOYAMA楽舎がアリと共棲するチョウ、キマダラルリツバメをシンボルに里山保全活動を行っています。
キマダラルリツバメの幼虫は、クリやサクラの古木に巣を作るハリブトシリアゲアリに育ててもらい、アリは幼虫が出す蜜を吸います。「アリがいないと暮らせない」強い共生関係があります。
その棲みかとなる能勢が原産地の「銀寄栗」のクリ園を中心とする里山では、生産農家の減少など手入れが行き届かない場所が増えることで、これらの里山ならではの生態系が脅かされていることを危惧し2018年から保全活動をスタートしました。
この場所でも増えすぎたニホンジカによる食害があり、これまで活動地の半分のエリアを防獣柵で囲っていましたが、能勢ネイチャーポジティブプロジェクトの一環で、歌垣SATOYAMA楽舎への支援を行い、残りのエリアに防鹿柵を追加で設置することになりました。防鹿柵は「能勢方式」とよんでいるワイヤーメッシュと防獣ネットを組み合わせたものです。
設置作業は、6月21日(日)に、いつも定例活動を行っているメンバー10名と大学生18名、スタッフを合わせて30名を超える人数で行いました。
設置するルートに順番に並んで資材をバケツリレー形式で運び、支柱杭を打ち込んだ後、ワイヤーメッシュを並べて固定しネットを張りました。人数の力は圧倒的で、あっという間にあらかた完成しました。




歌垣SATOYAMA楽舎では、防鹿柵設置の成果を適切に評価するために今後モニタリング調査を行います。
今回柵を設置したエリアは山側に谷筋があり、そこから始まる水の流れが小さな池を作り、水路を通って最後には湿地が形成されています。この環境は、ニホンジカの食害が無ければ里山の自生種の宝庫と思われます。
今後の調査でこれまで見られなかった植物を確認することができると、ニホンジカによる食害の程度がどれほどのものかが知れるよい機会だと考えています。