活動報告
寒い場所を好むブナは、近畿地方のような暖かい場所では標高1,000m級の高い山でしか育ちません。妙見山ブナ林は、660mと標高が低いにも関わらず、多くのブナが残っていることが大変珍しいことから、大阪府と兵庫県川西市の天然記念物に指定されています。
しかし、ここでも能勢町周辺の課題であるニホンジカによる食害があり、その被害を防ぐために能勢妙見山ブナ守の会(以下、ブナ守の会)が防鹿柵を張る取り組みを進めています。その際、広範囲のエリアを防鹿柵で囲うのではなく、10m×10m程度の小面積のエリアをいくつか設定し防鹿柵で囲っています(=パッチ状の防鹿柵)。
この日の体験会は、ブナ守の会、(公財)日本自然保護協会、(公財)大阪みどりのトラスト協会の3者が主催し、能勢町及び能勢町教育委員会の後援を受けるなど、活動団体や行政が協働で実施したイベントです。一般参加者やマイクロソフトの社員にも参加を呼びかけて、約20名に参加いただきました。

作業前、ブナ守の会メンバーより妙見山のブナ林の特徴について解説がありました。

参加者全員で資材を運びながら、通常は立ち入ることができない天然記念物エリアへ入っていきます。

5分ほど歩いて今回防鹿柵を設置する場所に到着。ブナ守の会事務局長の植田観肇氏より、設置方法の説明がありました。

支柱の杭を打ち、化繊ネットの網を張り、最後にシカが網の下からくぐり込まないようアンカーを打ち込みます。


設置の様子(タイムラプス映像)
防鹿柵の設置は初めてという方が多く参加されたにも関わらず非常にスムーズに作業が進み、1時間ほどで予定していた1ヶ所の柵設置が完了しました。
今回のプロジェクトでは同規模の柵をあと2ヶ所追加します。柵で囲っていないエリアは、シキミなどのシカが食べない植物以外はすべて食べられて地面がむき出しになっています。防鹿柵で囲ったエリアで、植生がどのように回復して地面を覆っていくか、専門家によるモニタリング調査を行う予定です。